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【2026年最新】東京23区 民泊規制完全ガイド|全区の上乗せ条例を比較表で徹底解説

あおサロンAI編集部2026/2/19約20分で読めます666 views

2026年、東京23区の民泊規制は歴史的な転換期を迎えます。これまで上乗せ条例のなかった墨田区・葛飾区が2026年4月1日施行の新条例で週末限定営業に、豊島区は12月16日から年間120日(春・夏・冬休み限定)へ制限。さらに、すでに多くの区で上乗せ条例が運用され、未制定区でも検討が進むなど、規制環境は一段と厳格化する見通しです。

本記事では、全23区の民泊新法(住宅宿泊事業法)上乗せ条例を比較表付きで完全網羅。旅館業法(簡易宿所)との制度比較も含め、民泊オーナーが今すぐ把握すべき情報を解説します。

この記事の3つの重要ポイント

  1. 墨田区・葛飾区:2026年4月1日施行。墨田区は原則金曜正午〜日曜正午が営業可、葛飾区の家主不在型は月〜金が原則不可など、週末寄りの厳しい制限へ(※例外や既存施設の経過措置あり)
  2. 豊島区:2026年12月16日適用開始。年間120日(春・夏・冬休み限定)に制限。施行日以降は既存施設にも新ルールが適用
  3. 江戸川区:条例制定中(2026年頃予定)。住居地域等で家主不在型の新規届出が制限される方向。東京23区に規制の網が広がる転換点

民泊新法 vs 旅館業法:制度の根本的な違い

東京23区で宿泊事業を営む場合、住宅宿泊事業法(民泊新法)旅館業法(簡易宿所営業)の2つの制度があります。どちらを選ぶかで営業日数・エリア・コストが大きく異なります。

比較項目 民泊新法(届出制) 旅館業法・簡易宿所(許可制)
年間営業日数180日以内(上乗せ条例でさらに短縮)365日(制限なし)
住居専用地域での営業可能(設備・居住要件あり。条例で曜日制限)原則不可(第一種・第二種低層など)。用途地域等の確認必須
手続き届出制(※実務上1〜2ヶ月かかる場合あり)許可制(1〜2ヶ月)
フロント設置不要常時対応必須(ICT機器等での24時間代替要件緩和あり)
初期費用の目安規模等で大きく変動(消防設備等で数十万円〜)数百万円〜(設備等の改修費)
客室面積要件3.3㎡×宿泊者数以上3.3㎡×定員(※定員10人未満の場合。10人以上は33㎡以上)
定期報告義務2か月ごと(年6回)不要(※自治体により異なる場合あり)
向いている用途副業・遊休資産活用本格的な宿泊事業

出典:観光庁「住宅宿泊事業法について」、厚生労働省「旅館業法の概要」

東京23区 民泊新法 上乗せ条例 完全比較表

以下の表は、各区の住宅宿泊事業法に基づく上乗せ条例の営業制限区域・営業可能曜日・実質年間日数・管理者要件・施行日をまとめたものです。赤字は2026年の新規制定・改正です。

区名 制限区域 営業可能曜日・期間 日数目安(※休日扱いで変動) 事前周知 施行日 備考
千代田区文教地区・学校周辺100m・人口密集区域管理者常駐型:金正午〜日正午
不在型:文教地区は全面禁止
約100日10m以内住民に説明・同意努力2018年6月管理形態で制限が異なる
中央区区内全域土曜正午〜月曜正午のみ約104日届出7日前に説明会2018年6月ビジネス目的での参入障壁が非常に高い区
港区家主不在型は区内全域家主居住型:制限なし
不在型:土正午〜月正午
居住型180日
不在型約120日
2018年6月年末年始・祝日は不在型も営業可
新宿区住居専用地域のみ住居専用地域:金正午〜月正午
その他:制限なし
住専約156日
その他180日
届出7日前に書面周知2018年6月住居専用地域外は比較的緩い
文京区住居専用・住居・準工業・文教地区制限区域:月〜金は制限あり
制限区域外:制限なし
制限区域約100日
その他180日
届出15日前に説明会2018年6月事前相談は予約制
台東区管理者非常駐の場合のみ常駐型:制限なし
非常駐型:土日祝+年末年始のみ
常駐型180日
非常駐型約120日
2018年6月30分以内駆けつけ要件
墨田区区内全域金正午〜日正午のみ約100日事前説明会+標識掲示2026年4月1日既存届出は一部適用除外(経過措置あり)。常駐等は例外。旅館業等も同時改正(常駐要件)
江東区区内全域土正午〜月正午のみ約104日周知報告書+住民名簿提出2018年6月管理形態問わず全域一律制限
品川区商業・近隣商業地域以外住居系:土正午〜月正午
商業系:制限なし
住居系約104日
商業系180日
2018年6月文教地区は商業地域でも制限あり
目黒区区内全域金正午〜月正午のみ約156日15日前に書面周知2018年6月苦情記録3年保存義務
大田区学校100m以内・住居専用地域学校100m以内:金正午〜月正午
家主居住型:制限なし
地域により異なる2018年6月国家戦略特区民泊制度あり(※特区民泊を利用する場合は10分駆けつけ要件あり等)
世田谷区住居専用地域住居専用:土正午〜月正午+祝日・祝前日
その他:制限なし
住専約120日
その他180日
2018年6月マンション管理規約の確認必須
渋谷区文教地区文教地区:学校期間中は営業不可
(春・夏・冬休みのみ可)
文教地区は大幅制限
その他180日
標識掲示義務2018年6月文教地区外は比較的緩い
中野区実施制限区域(住居系用途地域等)(区域内)平日不可/金・土・日・祝日のみ(区の定義に従う)約160〜170日2018年6月区公式の「実施制限区域」「家主同居の扱い」を要確認(全域一律ではない)
杉並区住居専用地域(区の約8割)住居専用:金土日祝・祝前日のみ
その他:制限なし
住専は制限あり
その他180日
2018年6月家主居住型は規制対象外の場合あり
豊島区区内全域+新設禁止エリア(区の約7割)春休み(3/15〜4/10)
夏休み(7/1〜8/31)
冬休み(12/15〜1/14)のみ
120日2026年12月16日改正内容の適用開始は2026年12月16日。過料5万円。新設禁止エリア拡大。既存届出への適用範囲・附則の扱いは区公表資料(条例/要綱)で最終確認。
北区(検討中)未確定当面180日-未定検討状況は区の最新公表資料を確認(“パブコメ完了”“時期有力”などの断定は避ける)
荒川区区内全域土正午〜月正午+祝日のみ約120日2018年6月2026年1月下旬、住宅宿泊事業法違反(虚偽報告等)の疑いで書類送検と報道
板橋区住居専用地域住居専用:曜日・期間制限あり
その他:制限なし
地域により異なる2018年6月詳細は区保健所に要確認
練馬区住居専用地域・田園住居地域金正午〜月正午+祝日等住居系約150日
その他180日
7日前に書面周知2018年6月住居系の実施制限あり(運用日は区資料で確認)。住居専用地域等(田園住居地域を含む)は条例制定時(2018年)から実施制限の対象
足立区区内全域(家主同居除く)月正午〜金正午は営業不可約165日2018年6月金正午〜月正午+祝日が営業可能
葛飾区実施制限区域における家主不在型等月正午〜土正午は原則営業禁止大幅制限2026年4月1日家主居住型や商業/工業系は例外規定あり。既存施設には当面適用除外の経過措置。
江戸川区住居地域等条例制定中未確定-未定(条例案の検討プロセス進行中)パブコメ結果公表済。施行時期・対象区域・新規や既存への扱いは確定資料で要確認。

※ 2026年2月時点の情報です。条例は随時改正されるため、最新の規制状況は各区保健所にご確認ください。
※ 各区の条例原文は、地方自治研究機構(RILG)等の条例一覧ページもあわせてご参照ください。

2026年の注目区を詳しく解説

墨田区 ── 原則週末限定、既存施設には経過措置あり

2025年12月10日、墨田区議会は「墨田区住宅宿泊事業の適正な運営に関する条例」を全会一致で可決しました。2026年4月1日施行で、原則として金曜正午〜日曜正午のみ営業可能(日曜正午から金曜正午は不可)となります。

墨田区の届出数は2025年11月時点で約1,950件(23区内2位)と全国有数の規模です。浅草に隣接し民泊が急増した結果、騒音等のトラブルが深刻化し可決に至りました。

重要なポイントとして、施行日前に届出済みの既存施設は、一定の要件下で新ルールの一部が除外される経過措置が設けられます。また、管理者が施設内に常駐する場合等も適用除外となる例外規定があります。ただし、同時に旅館業法施行条例も改正され、常駐義務が新設されており、「民泊から旅館業許可に切り替えるケース」への抜け穴対策も行われています。

葛飾区 ── 家主不在型を重点的に制限

2025年12月17日に条例が公布され、2026年4月1日に施行されます。

葛飾区の最大の特徴は、管理者が常駐しない「家主不在型」への厳しい制限です。実施制限区域では原則として月曜正午〜土曜正午の営業が禁止され、週末寄りの運用となります。ただし、家主居住型(ホームステイ型)や、商業・工業系の一部区域では扱いが異なります。さらに、2026年3月31日までに届出された既存施設には当面適用除外とする経過措置が予定されています。

豊島区 ── 年間120日、既存施設にも新ルール適用

豊島区は2025年12月2日に条例改正案を全会一致で可決2026年12月16日から適用開始です。

当初は年間84日(夏・冬休みのみ)という案でしたが、パブリックコメントを経て120日に修正。営業可能期間は春休み(3/15〜4/10の27日間)・夏休み(7/1〜8/31の62日間)・冬休み(12/15〜1/14の31日間)の合計120日に限定されます。

特に注意すべき点は、改正内容の適用開始が2026年12月16日である点です(※既存の届出済み施設への適用範囲や附則の扱いは、区公表の条例・要綱資料で必ず最新状況の確認を継続してください)。違反者には5万円以下の過料が科されます。また、新設禁止エリアが拡大され、区の約7割(住居専用地域など)が対象となります。

江戸川区 ── 新たな規制方針を検討中

江戸川区では条例案のパブリックコメントが実施され、その結果が公表されるなど、規制導入に向けたプロセスが進行しています。施行時期の目安が議論されることもありますが、現時点では正式な施行日等は未定です。

住居地域等において管理業者に委託する「家主不在型」の規制など厳しい方向性が提示されてはいますが、対象区域の詳細や既存・新規の取り扱いについては、今後公表される確定資料等の最新動向を必ず区公式情報で確認してください。

民泊オーナーが今すぐやるべき5つのアクション

  1. 所在区の保健所に最新規制を確認 ── 条例は随時更新されます。特に墨田区・葛飾区は2026年4月、豊島区は12月に大きく変わります
  2. 収支シミュレーションの見直し ── 週末限定で年間約100日の場合、従来の180日と比較して(営業可能日数ベースで)収入は約55%に減少します
  3. 旅館業法への切替を検討 ── 365日営業可能な簡易宿所許可への切替も選択肢。ただし墨田区のように旅館業法も同時改正する区があるため注意
  4. 特区民泊の活用 ── 大田区の国家戦略特区民泊は日数制限なし(※ただし2026年4月から徒歩10分駆けつけ・説明会義務化等の規制強化があり、コスト面も含めて慎重な比較検討が必要です)。
  5. 違法民泊対策の強化に備える ── 観光庁が予約サイト等と連携し、無届け物件等を排除するデータ連携システムの運用開始を方向性として検討しています(方針・報道等)

まとめ

2026年は東京23区の民泊規制が大きな転換期を迎える年です。特に墨田区・葛飾区の週末限定営業豊島区の120日制限(既存施設への新規適用等)は、該当エリアのオーナーに大きな影響を与えます。

一方で、旅館業法への切替・特区民泊の活用・北区など規制の緩い区への移転など、対応策は存在します。重要なのは、正確な情報を早期に把握し、計画的に対応することです。

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法的注意書き

本記事の内容は2026年2月時点の公開情報に基づいており、法律上のアドバイスを構成するものではありません。実際の規制内容は各区の条例・保健所の運用に従います。具体的な手続きについては、必ず管轄の保健所または行政書士等の専門家にご相談ください。

出典・参考

  • 住宅宿泊事業法(平成29年法律第65号) ── 観光庁
  • 旅館業法(昭和23年法律第138号) ── 厚生労働省
  • 千代田区「住宅宿泊事業の実施に関する条例・ガイドライン」
  • 中央区「住宅宿泊事業の適正な運営に関する条例」(平成30年3月)
  • 新宿区「住宅宿泊事業と新宿区のルール」(令和7年2月第五版)
  • 墨田区「住宅宿泊事業の適正な運営に関する条例」(令和7年12月10日可決)── 日本経済新聞 2025年12月10日
  • 豊島区「住宅宿泊事業の適正な確保に関する条例」改正 ── 日本経済新聞 2025年12月2日
  • 葛飾区「住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例」(令和7年12月17日公布)
  • 江戸川区 住宅宿泊事業法について ── 江戸川区公式サイト
  • 荒川区「住宅宿泊事業の運営に関する条例」── 荒川区公式サイト
  • 観光庁「違法民泊対策における対応指針」「住宅宿泊事業のデータ連携について」等
  • 「東京23区全域で民泊『規制の網』」── 日本経済新聞 2025年12月
  • 厚生労働省「旅館業法改正について」(令和5年12月13日施行)
  • 地方自治研究機構(RILG)「住宅宿泊事業法に基づく条例の制定状況」

免責事項

本記事は2026年2月現在の情報に基づいて作成しています。法令・条例の内容は変更される場合があります。必ず各区の保健所または管轄官庁に最新情報をご確認ください。

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